2012年 07月 24日
日光ーホテル
東京ではたくさんの近代的な高層ホテルが建てられています。
私の幼い頃、東京では帝国ホテルが一番有名で、両親に連れられて行きました。
フランク•ロイド•ライト設計の帝国ホテルは大谷石がふんだんに使われ、低層でドイツルネッサンス様式の建物は入るとひんやりとして、薄暗く、重厚なソファや柱に圧倒された覚えがあります。
そんな記憶を呼び起こすようなホテルに出会いました。日光金谷ホテルです。
現存する日本最古のリゾートホテルで、登録有形文化財に指定されています。決して機能的な、近代的なホテルではありませんが、長い歴史を持つホテルの風格があります。正面玄関にはやはり大谷石が使われていました。
この別館は天皇陛下もお泊まりになったそうです。今回はこの別館に泊まることが出来ました。
窓からは男体山や大谷川の流れが見えます。
天井は南国のホテルのような自然の造り。
本館は地下を掘り下げて総二階から総三階に増築されたので、一階ロビーも天井が低く、帝国ホテルのような趣があります。
ロビーには今まで滞在した外国の賓客の写真もたくさん飾られています。
明治、大正時代は外国人の避暑客のためのホテルだったそうです。
明治学院大学創設者のヘボン博士が日光在住の金谷氏に外国人避暑客のためのホテルの開業を持ちかけたそうです。正面の回転扉やドアの表示にも歴史を感じますね。
当時の正面玄関に見事なフォード車が並んでいます。
厨房もきっと外国人用のジビエ料理なども出されたのでしょうね。
日光の虹鱒も中禅寺湖に外国人が放流したことで、今はホテルの看板メニューになっています。
ロビーにはこんな懐かしいものも、、
金谷ホテルは中禅寺湖畔にもあります。そちらは日光の金谷ホテルよりもリゾート感が強い造りでした。
夜、外はひんやりと気持ちよく、月夜が美しかった。、
日光金谷ホテルの玄関でお客様をお出迎えする紳士の礼儀正しさと、気遣い、本当のおもてなしの真髄を見たような気がしました。
「また、お越し下さいませ。」の一言で「また、行きたい!」と思えます。
ホテルは調度品でも、食事でも、建物でもありませんね。そこで出迎えて下さる従業員の方々の微笑みと挨拶と、心をほぐしてくれる一言が大切なおもてなし、、、それを体感できたホテルでした。
by june-jolly
| 2012-07-24 22:05
| お出かけ
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